

CITIC Telecom CPC Modernizes its Application Portfolio
CITIC Telecom CPC’s complex application portfolio held back innovation. See how this ICT service giant built a digital factory production line with OutSystems.
BT Groupはイギリス最大の固定回線、ブロードバンド、モバイルサービスプロバイダです。新型コロナウイルス感染症拡大に伴いソーシャルディスタンスへの対応が不可欠になったことを受け、同社は交換局などの施設を訪問する際にエンジニアの安全を確保するための手段を早急に必要としていました。
そこで開発者3人とテックリード1人の開発チームを作り、エンジニアが距離を保ちながら全国数千か所を安全に訪問できるようにするモバイルアプリとWebアプリを、わずか2か月でデリバリーしました。BTは、OutSystemsでのアプリ開発は従来のモバイルアプリ開発手法よりも3倍速かったと推定しています。
「開発チームは非常に早い段階でOutSystemsのメリットを感じることができました。アプリケーションをすばやく作成し、コラボレーティブに作業を進め、必要に応じていつでも反復的に改良を行うことができます」
世界最大の電気通信会社の1つであるBT Groupは、180か国以上で事業を展開しています。また、イギリス最大の固定回線、ブロードバンド、モバイルサービスプロバイダとして、インターネットサービスやITサービスも提供しています。このように広く事業を行っている企業では、当然ながらモバイルアプリケーションが極めて重要な役割を担います。
BTの技術部門に設けられたモバイルCoEは、22個のモバイルアプリを管理しています。その多くはMy BTのような顧客向けアプリです。2019年、技術部門はDa Vinciという抜本的なモダナイゼーションプログラムに着手しました。目標は、古いプロセスを再設計し、レガシーシステムをリプレースして、人を中心としたアジャイルな開発手法を導入することで、ITシステムを最新かつ簡素なものにすることです。
モバイルCoEは、コアテクノロジー分野に先んじてアジャイル開発を導入していました。BTの上級開発者でありモバイル開発テックリードを務めるPerryn Hodge氏は、次のように話しています。
「私たちのチームではアジャイル開発手法をすでに使用していましたが、様々なテクノロジーを使用してモバイル開発を行っていたため、スキルと開発スピードが課題になっていました。こうした問題に対処する方法として、OutSystemsを検討し始めたのです。Da Vinciプログラムはローコードを試す絶好の機会でした」
Hodge氏はBTの技術部門のシニアマネージャーにOutSystemsのメリットを示すため、開発者3人とテックリード1人のチームを率いて、注目の集まるPoCに取りかかりました。
PoCの機会となったのは、2019年7月のDa Vinciプログラムキックオフ会議に出席する数百人のマネージャーが利用するモバイルアプリの開発でした。
「会議アプリケーションの開発期間は6週間しかありませんでした」Hodge氏はそう述べています。「チームとして最初の重大なOutSystemsプロジェクトだったため、OutSystemsカスタマーサクセスコンサルタントの支援を受けて短期間で技術を習得しました」。
パイロットは成功を収め、アプリケーションは予定より早く完成しました。これは従来の開発手法では考えられなかったことです。OutSystemsは開発者や経営陣に鮮烈な印象を残しました。
「開発者も管理者も開発スピードの速さに感心していました。達成した成果も思い描いていたとおりでした」
PoCの成功を受け、チームはOutSystemsの全社的な使用を視野に入れるようになりました。BTでは、エンジニアがソーシャルディスタンスと安全な作業手順を確保しながら、全国数千か所の交換局への現地訪問を予定するためのアプリケーションが必要になりました。
それまで、エンジニアは規制区域への訪問を事前予約できる「BASOL」という従来の場所予約システムを使用していました。 しかし、これを使用できるのはBT LANへの接続時に限られていました。さらに、このシステムでは予約の時間と場所が同僚や請負業者と重なる場合でも、警告を出すことができなかったのです。
エンジニア向けモバイルアプリによって、現地訪問の予約が簡単になり、予定が重なった場合のプッシュ通知が可能になったため、BTの現場作業者は安全な作業スケジュールを計画できるようになりました。また、濃厚接触の発生を記録することができるため、ユーザーが発症した場合の対応においても役立ちます。
開発は6月に開始しました。チームはまずBASOLシステム用の新しいREST APIを作成し、開発者がBASOLからモバイルアプリにリアルタイムのデータを連携できるようにしました。途中、iOS内のプッシュ通知の制限のために、プログレッシブWebアプリの開発からネイティブモバイルアプリの開発に切り替えなければならないというハプニングがありました。それにもかかわらず、構想から2か月後にはアプリケーションのデプロイが可能な状況にまでたどり着きました。
「以前の開発手法であれば、この手のプロジェクトは6か月ほどかかっていたと思います。OutSystemsのスピードはこれまでの3倍以上です」
OutSystemsを使用することで、チームは喫緊の課題となっていた従業員の健康に欠かせないアプリケーションを従来の3倍のスピードで開発することができました。この結果を受け、BTは今後もOutSystemsを使用することにしました。
「OutSystemsには2つの大きなメリットがあります」Hodge氏はそう述べています。「1つ目は開発スピードです。これは今のような時代には極めて重要です。2つ目は、要件の変更に対してアプリケーションをすばやく簡単に調整できることです」。
開発スピードが速まった大きな要因としては、静的なワイヤーフレームの作成を省略し、すぐに実用レベルのプロトタイプをステークホルダーと共有できる点が挙げられます。 これにより、要件の収集と設計の合意に必要な時間を短縮できるのです。
「ワイヤーフレームでもアイデアをステークホルダーと共有することはできますが、実用レベルのアプリケーションにはかないません」とHodge氏は言います。「OutSystemsを使用すると、実用レベルのアプリをすばやく作成することができます。そしてそれをステークホルダーに渡し、必要なときに必要なフィードバックを得ることができるのです」。
このアプローチによってチームとユーザーの連携がシンプルになり、BTが目指す「人を中心とした設計」においてOutSystemsがその中核を担うようになりました。
BTの経験豊富なモバイルアプリ開発チームは、OutSystemsにすばやく適応しました。最初は懐疑的な開発者もいましたが、OutSystemsのスピードと柔軟性にチーム全体が引き込まれるまでに多くの時間はかかりませんでした。
「OutSystemsには素晴らしいオンライントレーニングがあります。開発者の多くはJavaScriptのスキルをそのまま移行できたので、とてもスムーズに適応できました」とHodge氏は述べています。「OutSystemsでは開発に関するプロセス全体や依存関係の管理を効率的に行うことができます。これは他の開発プラットフォームでは得られないメリットです」。
こうしてBTはOutSystemsを使用することで、アプリケーションの構想、開発、アップデートをすばやく適切に行えるようになりました。見通しの立たない昨今の状況において、これは大きな強みです。
「新しいアプリケーションをこのようにすばやくデプロイできることは、ビジネスにおいて非常に大きなメリットになります」Hodge氏はそう述べています。「OutSystemsは、私たちがまさに求めていたものをもたらしてくれました」。