国際法律事務所のCMSは、1,500人の弁護士が利用するナレッジマネジメントアプリを開発

課題

レガシーシステムのためにCMS全体での一体的な取り組みが困難に

国際法律事務所の上位10位に入るCMSは、世界43か国の70都市に75か所のオフィスを構えています。iCMSのITランドスケープは、2017年のCMS、Nabarro、Olswangなど一連の合併による拡大に伴って、当然のことながら非常に多様化していました。レガシーシステムが混在しているために、CMS全体での一体的な取り組みが困難になっていました。継続的な急成長をサポートするため、CMSでは顧客により多くの価値を提供することと合わせて、リソースを結集し、イノベーションを加速する必要がありました。

CMS Legal Servicesは、フランクフルトにあるCMSの中央サービスセンターです。CMS Legal Servicesのミッションには、組織の変化とビジネスイノベーションを実現するためのテクノロジーサービスとソリューションを提供することが含まれます。vCMSのシステムやプロセスの統合と標準化は、このミッションの中核をなすものです。

それまでのCMSのIT部門は、主としてカスタマイズされた既製のアプリケーションに依存していました。開発やカスタマイズは、ウォーターフォール型の実装アプローチに従って行われていました。IT部門のグローバルビジネスへの対応能力はかなり進歩していましたが、俊敏性を高めるためにできることがまだまだありました。

2018年、企業/M&A実務部門は、Hélder Santos氏のチームに、スタッフが関連する専門知識を検索することができ、グローバル組織のコラボレーション向上に役立つモバイルアプリの開発を依頼しました。それまで、実務部門ではカスタムビルドソリューションを使用していましたが、モバイルアプリが提供されておらず、かなり使い勝手が悪く改良が困難でした。

ソリューション

イノベーションのためのプラットフォームをOutSystemsが提供

Hélder Santos氏は、ポルトガルのCMSでITディレクターとして携わった過去のプロジェクトでOutSystemsのことを知っていました。その経験から、ローコードアプローチを導入すれば俊敏性が向上し、時間がかかる開発、再利用性の低さ、困難なデプロイの変更といった問題を解決できると考えました。

CMSは競争入札を経て、新しいモバイルアプリの開発にOutSystemsを選択しました。このときの選択基準の中では柔軟性が最も重視されました。

2019年1月、CMSはOutSystemsを使用した「エンビジョニング」演習を開始し、新しいアプリケーションに関して以下の目標を設定しました。 

• ユーザーが所在地、専門、分野、言語などの様々な条件でパートナーや弁護士を検索できるようにする。
• 出版物、イベント、ランキング、ニュースレター、委員会合意、取引に関する情報を共有する。
• データの可用性、プライバシー、セキュリティを確保する。
• Webまたはモバイルアプリケーションで、いつでもどこからでもアクセスできるようにする。
• デバイス/画面形式を問わず、優れたユーザーエクスペリエンスを提供する。

また、イントラネット、Webサイト、Active Directoryなど、組織全体にわたる複数の情報ソースに接続するためのバックエンド統合レイヤーもアプリに必要であることが明らかになりました。