その好例が、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。これはソフトウェアアプリケーションの一種であり、リレーショナルデータベース内のビジネスデータの保存、管理、クエリ、取得を行う際に使用されます。RDBMSはCRMやERPと通信します。つまり、RDBMSはアプリケーションではありますが、プラットフォームとしての機能も果たしています。
別の例として、Webサーバーアプリがあります。これは、企業がパートナーポータルなどのWebアプリプラットフォームを運用する際に利用されるようになってきています。
開発にあたっては、以下のいずれかを選択できます。
- 特定のプラットフォーム向けのソフトウェアを開発する: 1つのプラットフォーム向けのアプリケーションを開発します。
- クロスプラットフォームのソフトウェアを設計する: 事前定義された複数のプラットフォーム上でアプリケーションを動作させます。
- プラットフォームに依存しないアプリケーションを作成する: ソフトウェアをどのプラットフォーム上でも実行できるようにします。この場合、通常はWebブラウザ経由でソフトウェアにアクセスすることになります。
多くの企業はソフトウェアを様々なプラットフォーム上で作成したいと考えます。しかし、複数のプラットフォームに対応できるほどの予算的な余裕がありません。そこで利用が増えてきているのが、「サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)」と呼ばれるクラウドコンピューティングの一種です。
PaaSはクラウドコンピューティングの一種です。Gartnerは、「サードパーティから企業へのアプリケーションインフラの提供」と定義しています。PaaSはインターネット経由で提供され、ベンダーが管理するものとセルフマネージドのものがあります。また、マルチテナントのものと専用のものがあります。
PaaSを利用すると、効率的な開発機能や新しい自動化機能を活用できます。
これらのツールはアプリケーション開発にとても役立ちます。PaaSを利用する場合、開発者はローカルインフラを用意せずにすみます。これにより作業負荷を大幅に減らせます。また、アプリケーション開発の妨げとなりがちな開発プロセスや社内プロセスを効率化することもできます。
PaaSは、アプリケーションを正しい方向に一歩進化させます。5年先、10年先のエンドユーザーのニーズは誰も予測できません。PaaSは、新たなニーズや市場環境に応じてすばやく変更可能な、適応性の高いアプリケーションの基盤になります。
PaaSの詳細については、「PaaSとは」 および「aPaaSとは」の記事をご覧ください。