
多くの企業はフュージョンチームアプローチとアジャイルソフトウェア開発モデルを併用し、緊密かつ日常的なコラボレーション、開発サイクルの高速化、反復的・継続的な学習と改善といったアジャイルのメリットを取り入れています。
従来のアプリ開発におけるコーディング知識の必要性や習得の難易度を低減すべく、フュージョンチームの多くはメンバーにアプリケーション開発プラットフォームを支給しています。ビジュアルモデリング、自動化、AIを活用することで、コーディング経験のないビジネスユーザーや経験の浅い開発者も開発に大きく貢献できます。
Gartnerによると、フュージョンチームのリーダーの半数近く(43%)がIT部門以外に所属しているそうです。リーダーの役割は、戦略、ロードマップ、リソースの管理を行うことと、自律性とガバナンスのバランスをとることです。
フュージョンチームアプローチの課題
経営戦略の大幅な転換時の例に漏れず、フュージョンチームアプローチの導入時には課題が生じることがあります。たとえば、次のような課題です。
- チームが組織全体の目標ではなくチームの目標のみに向け最適化される
- ガバナンスや管理が弱い場合、不適切なデータアーキテクチャや非機能面の問題といった不要なビジネスリスクや技術リスクが生じる
- デジタル開発の責任が技術リーダーからビジネスリーダーに移ることで、リーダーの役割が不明確になる
- 職務経歴書の一貫性のなさやリソースの重複など、雇用に関するプラクティスに問題が生じる
- ベストプラクティスや革新的なアイデアに関するフュージョンチーム間のコミュニケーションが最小限になる
フュージョンチームアプローチを成功へと導くベストプラクティス
こうした問題を避け、フュージョンチームの文化を作るにあたっては、次のようなベストプラクティスが推奨されます。
- 「デジタルジャッジメント」を推進する。この用語はGartnerが生み出したもので、デジタルソリューションを開発する際のテクノロジーガバナンス、リスク、トレードオフを理解し、明確化することを意味します。ガバナンスやITの専門家から学ぶ機会を設けてビジネスチームでこのスキルを養成し、フュージョンチームのメンバー全員が既存のデータ標準や技術標準を理解できるようにします。
- 人事部門と連携して雇用を適正化する。フュージョンチームリーダーは人事部門と連携し、職務経歴書を統一して、チーム全体で通用するものにする必要があります。
- 経営陣の賛同を得て、ビジョンの共有を促進する。フュージョンチームはサイロを解消し、IT部門のデジタルイニシアチブを分散させます。この取り組みを成功させるには、CIOが革新的・先進的な考え方を持ち、ビジネス部門のリーダーがデジタルファーストのチームを強化・主導することが欠かせません。
- フュージョンチーム間でコミュニケーションをとる。ベストプラクティスや革新的なソリューションのほか、テクノロジーや請負業者などのリソースを全員が共有できるよう定期的にミーティングを行い、互いに学び合う姿勢を重視します。
最適なテクノロジーによるフュージョンチームのサポート
フュージョンチームが能力を最大限発揮し、メンバー全員がデジタル製品の成功に貢献できるようにするには、開発経験を持たないメンバーをテクノロジーでサポートすることが鍵となります。
このような開発で有効なのが、ローコードテクノロジーです。
最新のGartner Magic Quadrant for LCAPによると、フュージョンチームでコンポーザブルなビジネスの創出に対するプレッシャーが、ローコードプラットフォームの導入増加を後押しする大きな要因のひとつになっているそうです。

ローコード開発プラットフォーム分野のリーダーであるOutSystemsは、自動化、AI支援開発、ビジュアルIDEといった機能によってプロの開発者の生産性を高めるだけでなく、IT部門とビジネス部門のステークホルダーの間での視覚的なコミュニケーションとコラボレーションをサポートします。
コンポーザビリティや再利用性はOutSystemsの中核をなす概念であり、イノベーションの加速に加え、ビジネス部門とIT部門のギャップの縮小に役立ちます。また、開発チームが短期間でビジネス部門に動作するプロトタイプを提供することも可能になります。迅速にフィードバックを集めて調整を行うことで、あとから何度もやり直す必要がなくなります。
これにより、市場の変化に合わせて新しいソリューションをすばやく提供できるようになります。
OutSystemsによるフュージョンチームアプローチのサポートの詳細については、ウェビナー「先進的な開発チーム: コラボレーションによる優れたアプリの高速開発」をご覧ください。
OutSystemsプラットフォームの詳細については、プラットフォームのページをご覧ください。