ローコード開発プラットフォーム

ローコード開発プラットフォームは、開発者がアプリケーションを設計、コーディング、デプロイ、管理する際に使用するツールや機能を備えた、ビジュアルベースのIDE(統合開発環境)です。他の製品と同様、開発者に求められる経験や提供される機能はプラットフォームごとに大きく異なります。

Forresterが「New Development Platforms Emerge For Customer-Facing Applications」 レポートの中で「ローコード」という用語を使用し始めて以降、他の大手アナリスト企業もローコードベンダーを様々な名称や略称を用いて分析してきました。「MADP」や「hpaPaaS」はその代表的なものです。今や100社以上のベンダーが「ローコードプラットフォーム」を標榜していますが、すべてのローコードプラットフォームが同等というわけではありません。

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ローコードのアプリケーション開発プラットフォームで構築できるもの

社内アプリケーション

ローコードのアプリケーション開発プラットフォームの機能を活用すると、従業員にとって快適な優れたビジネスアプリケーションを構築することができます。先進的なデザインテンプレートや直感的に使用できるローコードの視覚的な設計インターフェイスにより、専門の開発者にとってもシチズンデベロッパーにとってもアプリケーション開発が簡単になります。モバイルやWebのインターフェイスを刷新して全社的にビジネスプロセスの実行や効率化を促すことで、既存のシステムやデータを用いて付加価値を生み出すことができます。手作業によるタスクを自動化し、シャドーITによって蓄積されたExcelやAccessデータを置き換えていきましょう。

顧客向けフィールドアプリケーション

組織が新しいチャネルを追加して顧客の獲得や維持を図ろうとする場合、モバイル/Webアプリケーションの利用を促進するために優れたユーザーエクスペリエンスの構築が欠かせません。ローコードプラットフォームを使用すると、フロントエンドに自社ブランドのデザイン要素を取り込んで魅力的なUIを設計できるほか、アクセシビリティ、ユーザービリティ、オンラインやオフラインでの可用性、リスポンシブデザイン、拡張性、セキュリティのベストプラクティスを実践することができます。ITチームにおいては、ローコードのアプリケーション開発プラットフォームによってテストを簡素化し、デバイス機能やサードパーティAPIとの連携を簡略化し、ソフトウェアの継続的なデリバリーをサポートするフィードバックプロセスを大幅に向上することができます。

レガシーシステムのリプレースとモダナイゼーション

イノベーションにかかるプレッシャーも、先進的でアジャイルな競合他社によるプレッシャーも計り知れないものがあります。ローコードのアプリケーション開発プラットフォームにより、ITIチームは日常業務に支障をきたすことなく、また他のベンダーに取り込まれることもなく、社内でレガシーERPやCRM、基幹システムを刷新することができるようになります。マイクロサービスベースのアーキテクチャやコンテナの最新技術を採用し、デジタルサービスのデリバリーに向けてチームベースのDevOpsアプローチをとることで、可用性や拡張性、機能を犠牲にすることなく、必要に応じてレガシーシステムのリプレースやモダナイゼーションを行うことが可能です。

ローコードプラットフォームの種類

エンタープライズローコード vs. ニッチプラットフォーム

「ローコード」を主張するニッチプラットフォームは、BPM(ビジネスプロセス管理)やケース管理、CRM(顧客関係管理)など、特定のビジネスニーズに特化して設計されています。本当のローコード開発プラットフォームと同じくらい古くから存在するものもあります。しかしここに来てローコードの目覚ましい成功を受け、その収益性の高さに目を付け、ローコード開発プラットフォームを名乗るようになったのです。これらの製品ではローコードは機能に過ぎず、製品そのものを表していません。こうしたプラットフォームがローコードであることを主張できるのは簡易的なビジュアルベースのIDEによるものです。これらのIDEでは、内在する制約を補うために、ソフトウェア自体のフレームワークやアーキテクチャ内で稼働するアプリケーションを作成することが可能です。限定的なユースケースに特化しており、特定の目的は果たすことができます。しかし、デジタルトランスフォーメーションに向けたエンタープライズのユースケースに対応できるものではありません。

エンタープライズローコード vs. ノーコード 

ノーコードプラットフォームもエンタープライズのユースケースすべてに対応できないため、「ニッチ」に分類されます。ノーコードプラットフォームは、完全にシチズンデベロッパーを想定して設計されています。シチズンデベロッパーは、従来の専門的な開発者としてのトレーニングを受けていない、技術志向のITプロフェッショナルです。IT部門から暗黙の了解を得て、多くの場合はビジネス部門の社内利用のためにアプリケーションを開発しています。エンタープライズ向けのローコードと比べると使いやすいのは確かです。ただし、カスタムアプリケーションを開発する場合などに極めて大きな制約があります。ノーコードプラットフォームに投資している多くの組織では、ノーコードアーキテクチャに内在するカスタマイズの制約により、専門的な開発者から反発を受けているのが実情です。

エンタープライズローコード vs. バイモーダル

イノベーション志向のツールは、バイモーダル環境でビジネスを行う組織により適しています。バイモーダルチームのイノベーションプロジェクトは、ほぼフロントエンドに特化しており、を既存のシステムに新たな機能を上乗せしようとするものです。パフォーマンスやデリバリーに影響を及ぼすことなく、基幹システムのモダナイゼーションを行うものではありません。バイモーダルITツールがイノベーションの短期的な目標を達成できる一方で、組織が拡大してニーズが変化するのに伴い、こうしたソリューションはエンタープライズの要件に対応できなくなってしまいます。

エンタープライズローコードの優位性

ニッチプラットフォームとノーコードプラットフォームの制約を取り払い、機能に組み込んだときに初めて「エンタープライズレベル」の名にふさわしいローコードプラットフォームができあがります。すべての組織がエンタープライズレベルの製品が必要かといえば、そうではありませんが、ビジネスの現状と目標、そしてその目標を達成するためのツールを把握してから意思決定を行うことが大切です。もちろん、その際にはベンダーの変更やプロセスのやり直しがないようにしたいものです。

ローコード開発プラットフォームの特長

比類なきスピード

ビジュアルベースのフルスタックの開発により、従来のSDLCプロセスと最新のDevOpsの間にある溝を埋めることができます。ITにおけるコラボレーションを劇的に高めることで、リリースを加速し、更新サイクルを大幅に短縮することが可能になります。 

OutSystemsを使用したDevOps

あらゆるシステムと連携

業界標準のプロトコルとの連携やRESTおよびSOAP Webサービスを使用したAPI実装、SAPやSFDCといったサードパーティのビジネスツールの利用により、エンタープライズレベルのアプリケーション/システム開発が容易になりました。自前のツールやテンプレートを使用しても、OutSystemsを使用しても、優れたアプリケーション開発が可能です。

ローコードによるAPIの構築と利用

デフォルトでの優れたCX

プラットフォームやチャネルを問わず、優れたユーザーエクスペリエンスを継続的に構築することで、カスタマーエクスペリエンス全体が向上します。専門的な開発者であってもシチズンデベロッパーであっても、スクラッチ開発、ビルトインテンプレートのカスタマイズ、既存デザインのインポートなどをすべてパフォーマンスや機能を損ねることなく行うことができます。

ローコードによる優れたUX/UIの構築

先進的なアーキテクチャ

マイクロサービスやコンテナを活用した先進的な設計とアーキテクチャにより柔軟性が高まるため、パフォーマンスに影響を与えたり、ガバナンスや透明性を犠牲にすることなく、小規模の開発から始め、徐々に拡張していくことができます。

OutSystemsでの再利用に向けた設計

強固なセキュリティ

単に「推奨」されている対策にとどまらず、セキュリティを高めるためのテクノロジーやプロセスを採用し、追跡記録を残すことで、ホスティングサービスにかかわらず、官民両方の厳しい要件に対応することができます。

堅牢なデプロイ

デプロイ前にアプリケーションポートフォリオ全体の影響評価を行うほか、環境間のステージングを簡素化しています。想定どおりに動作しない場合は、ワンクリックで変更を簡単にロールバックが可能です。

データに基づいた意思決定

直感的なダッシュボードにより、アプリケーションの健全性や利用状況をリアルタイムに把握することで、チームはリソースや可用性に関する戦略的な意思決定に必要なフィードバックを得ることができます。

スマートなガバナンス

複数のチームが関わる開発プロジェクトでは、頻繁なコミュニケーションが求められ、システムやリソースに対するアクセスはオープンかつ管理されている必要があります。コントロールを保ちながら俊敏かつ継続的な連携や開発を行います。

ローコード市場

業界アナリスト各社はローコードプラットフォームを様々な方法で分類しています。

しかしエンタープライズ市場向けのローコードプラットフォームについては、GartnerとForresterによる評価が詳細なものとなっています。
レポートをダウンロードすると、両社のローコードプラットフォームベンダーに対する評価や分析をお読みいただけます。

Gartner Enterprise Low-Code Application Platforms (LCAP) Magic Quadrant

Gartner Magic Quadrant for Enterprise Low-Code Application Platforms, 2019

Gartner Multiexperience Development Platforms (MXDP) Magic Quadrant

The Forrester Wave™: Low-Code Development Platforms For AD&D Pros

ローコードの成功事例

開発者

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FICOのシニアディレクターであり開発者でもあるJustin James氏が、自身の経験を語ります。

ITおよびビジネスリーダー

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Oakland市のCIO/CTOが民間企業を離れ、官公庁に勤務することになったときには、アプリケーションの開発やビジネス価値の創出に関する課題に対処する必要を感じていました。 

ビジネスユーザーおよびパートナー

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Americaresがどのようにローコードのスピードを活用し、世界中で医療用品を必要なときに調達できるようになったのかご覧ください。