Innovation Award 2022受賞社会的影響
南アフリカの農村部では、識字能力や健康意識の低いことにより、がんの診断を受けるのが遅れたり、診断を受ける機会さえないケースが多く見られます。ネルソン・マンデラ大学のコミュニティテクノロジーセンター(CCT)では、地域の意識を高め、市民が症状を認識できれば早期治療を受けられるのではないかと考えました。CCTのC-VIVEモバイルアプリは、CCT、OutSystemsパートナーのNTTデータ、南アフリカがん協会(CANSA)が参加したハッカソンで生まれました。iOSとAndroidのアプリストアから入手できるようになったこのアプリは、がん啓発を通じて多くの命を救っています。
課題
ネルソン・マンデラ大学のコミュニティテクノロジーセンター(「CCT」)は、恵まれない地域をテクノロジーで支援することを目的とする組織です。貧しい地域の社会的・経済的エンパワーメントに大きな可能性をもたらす政策介入と手頃なテクノロジーの提供を行っています。
東ケープ州で特定の種類のがんが蔓延していることに気づいたCCTは、ソフトウェアアプリケーションによってがん啓発を行うことで、恵まれない地域の住民に早期治療を受けてもらい、より良い治療結果につなげられないか試したいと考えていました。
CCTの創設者兼ディレクターであるDarelle Van Greunen氏は次のように説明します。「調査によると、がん患者はがんという病気とその治療法、副作用についても、がんが自らの生活や家族に及ぼす心理的な影響についてもほとんど理解していません。私たちは、モバイルアプリケーションがあればこうした課題すべてに対処できると考えました」
恵まれない地域でも、スマートフォンを利用する人の割合は増えているため、モバイルアプリは最も安価で簡単に情報を広めるための手段となっています。
ネルソン・マンデラ大学がOutSystemsのエデュケーションプログラムに参加していたこともあり、Van Greunen氏はOutSystemsを使用すればCCTのこのアイデアの可能性をより早期に探れるようになると確信しました。
2021年、Van Greunen氏はOutSystems、CANSA(南アフリカがん協会)、様々なOutSystemsパートナーとともにBuild for the Futureハッカソンに参加する機会を得ました。
ソリューション
5週間にわたるBuild for the Futureハッカソンでは、CCTとその他2つの非営利組織の様々なイニシアチブに、15のチームが取り組みました。また、チームが目標を達成できるように、OutSystemsのエキスパートパネルや業界のエキスパートが定期的にフィードバックを提供しました。

エキスパートパネルは以下の4つの項目でハッカソン参加チームを評価し、総合優勝者と各賞の受賞者を決定しました。
参加パートナーの1社であるNTTデータは、この仕事を持続可能性戦略の一環としてプロボノプロジェクトの形で引き受けました。NTTデータの取締役兼OutSystemsパートナーシップ責任者であるJoão Leal de Faria氏は、次のように説明します。「性別、年齢、教育水準、家庭状況を問わず、誰でもどこでも簡単に使えるアプリにする必要がありました」
成果
このハッカソンのおかげで、CCTは多くの開発チームとともに様々なアプローチを検討することができました。最終的に、NTTデータはハッカソンで優勝して最優秀ユーザーエクスペリエンス賞を獲得しました。
C-VIVEの設計に不可欠だった要素は以下のとおりです。
このアプリは、ライフスタイルの変化、食事、運動、がん症状、治療、リスクを扱います。また、がん啓発キャンペーンのセクションと、支援・サポートのための連絡先も用意されています。
現在、C-VIVEアプリはiOSとAndroidのアプリストアから入手可能です。CANSA(南アフリカがん協会)のデリバリーサービス責任者であるGerda Strauss氏は次のように述べています。「無知、誤解、不安、批難は、誤診や治療の遅れにつながります。だからこそ、あらゆる手段やパートナーシップ、機会を利用してメッセージを伝えたいのです。知識は、がん克服にきっと役立つはずです。C-VIVEの成功に大きな期待を寄せています」