PetrobrasはAIを活用して業務を刷新し、監査を効率化
エネルギー/公共事業
AI
業務効率の向上
Webアプリ/ポータル
中南米
世界有数のエネルギー企業であるPetrobrasは、自社の戦略的プログラムに沿ったAIソリューションの構築に向け、堅実な計画を策定しました。Petrobrasの目標は、AI主導の組織へと進化し、従業員に対してAIへのアクセスを民主化することでした。この野心的なAI戦略の柱のひとつとして選ばれたのが、OutSystemsでした。
Petrobrasのデジタル監査チームは、OutSystemsのAI搭載ローコードを駆使して、同社初のAIプロジェクトのひとつである「Raí」を完成させました。これはエージェント型AIを活用して監査ルールやベストプラクティスを迅速に提示するアプリです。このソリューションにより、時間とコストのかかる内部監査計画プロセスが迅速になりました。
チームはすでに、知識共有だけでなくレポート作成などのアクションも実行できるエージェントが組み込まれた新バージョンのリリースも計画しています。
AI主導
の監査計画プロセス俊敏性
と柔軟性で新機能の開発を支援卓越した
ユーザーエクスペリエンスを監査担当者に提供課題
コストのかかる手作業での監査の負担を解消
Petrobrasの情報通信技術に関する戦略的目標は、データを整備し、完全なAI主導の組織へと進化し、AIへのアクセスを民主化することです。このフレームワークを作成したのは、全従業員にAIを活用したデータに基づく意思決定を重視してもらうためでした。Petrobrasのローコード部門責任者であるIgor Rigotti氏は、「当社では50以上のモデルと1,000以上のAPIキーを使用してAI戦略を推進しています」と話します。「AIイノベーションの先駆者として日常業務で必要になるツールをスタッフに提供したいと考えています」
AIイノベーションをリードするための最初の戦略的プロジェクトのひとつが、煩雑で時間のかかる監査計画プロセスへの対処でした。
Petrobrasのデジタル監査マネージャーであるSilvia Lopes Santa Isabel氏は、「監査計画プロセスには多くのコストがかかっていました。というのも、監査担当者はプロセス、ビジネス、法律に関する知識を大量に習得しなければならないため、膨大な時間を学習に費やしていたからです」と話します。「こうした手作業のプロセスが、対応待ち期間の長さにつながっていました」
デジタル監査チームは、監査チームにおける非構造化データの使用や生成は、生成AIで処理できるものだとすぐに気づきました。「それが、このテクノロジーの有用性を理解するうえでの大きな突破口になったと思います」とIsabela氏は振り返ります。
2021年にOutSystemsを導入したPetrobrasは、卓越したローコード開発のセンターオブエクセレンスを設立し、いくつもの重要なアプリケーションを作成しています。この経験から、AIを活用した最初の監査支援エージェントの開発にはOutSystemsが最適であると考えました。
「OutSystemsは、俊敏性と自律性という2つの大きなメリットをもたらします。プロジェクトを一から立ち上げる必要がなく、自律的なシチズンデベロッパーモデルを実現することもできます。これによって、デジタル監査チームが自律的にプロジェクトを進められるようになっています」
Silvia Lopes Santa Isabel氏 デジタル監査マネージャー
Petrobras
Petrobras
ソリューション
生成AIで内部監査を高速化
デジタル監査チームとITチームは、監査チームが複数のデータソースを含むナレッジベースにアクセスできるようにするエージェント「Raí」を開発すべく、タスクフォースを編成しました。監査担当者への1週間のインタビューでアプリの要件を見極めた後、チームは1か月程度で最初のMVP(実用最小限の製品)のフロントエンドの作成と、対話構造、メニュー構造、データ取得フレームワークの設計を終わらせました。
Raíは、監査というコンテキスト内でデータベースに基づいた自然言語での照会や推論を行い、ChatGPTなどの汎用チャットボットよりも正確な応答を提供します。
これにより、監査担当者が特定の標準に関するクエリを迅速に行い、実行する監査のタイプを特定して、必要な手順を実行できるようになるのです。
Isabel氏は「Raíは、非構造化ドキュメントを含む複数のソースに記載されている社内の技術標準、国際監査標準、ビジネスリスクのほか、スコープや過去の監査に関する情報を相互参照できます」と話します。「これによって監査計画プロセスが一新されました」
Petrobrasは、この戦略的プロジェクトの基盤としてOutSystemsを選択しました。OutSystemsではチームがユーザーフレンドリーなインターフェイスをすばやく作成でき、AIモデルをアプリケーションに接続することもできるためです。
「OutSystemsでは新しい機能を柔軟に開発でき、監査担当者に優れたユーザーエクスペリエンスを提供できる」と評するのはRigotti氏です。「バックエンドオーケストレーションに対応したAPIやコネクタも開発できるという点も重要です」
「一からRaíを構築するか、OutSystemsを使用して構築するかの二択でしたが、考えるまでもありませんでした。OutSystemsを当社のツールとして採用したことで、目に見えて開発スピードが高まっています。プロジェクトの保守も大幅に効率化されました」
Silvia Lopes Santa Isabel氏 デジタル監査マネージャー
Petrobras
Petrobras
成果
手作業プロセスからオンラインAIエージェントへ
Raíは、具体的な質問への応答や、実行された分析のタイプに応じてパーソナライズされた関連性の高い情報を提供することで、監査担当者をリアルタイムで支援します。
Isabel氏は、「Raíの最初のMVPで俊敏性の向上度を検証したところ、応答時間は質問の複雑さや応答の裏付けに要するデータベースの数に応じて即時から20秒の範囲に収まりました」と話します。
「6か月の使用を経て、監査担当者が調査に費やす時間は最大90%減少し、ROIは驚くほど向上しました」とIsabel氏は補足します。以前は数日かかっていた調査が、今では5分で完了するようになっています。特殊なタスクでも、所要時間を50%以上短縮できています。また、規範、標準、社内ナレッジの包括的なデータベースに対して徹底的な照会を行うことは、Raíがなければ不可能です。
PetrobrasはRaíの成功を受け、トランザクション、分析、AIのプロジェクトに関連するビジネスアプリケーションを新規開発する際の主要プラットフォームにOutSystemsを指定することに決めました。すでに2つの生成AIソリューションがOutSystemsを使用して追加作成されており、Raíのエージェント機能の拡張も計画されています。遠からず、アプリのAI エージェントが、監査担当者の提供するインテリジェンスに基づいてレポートの作成などのアクションを実行できるようになる見通しです。
Petrobrasの概要
- リオデジャネイロ(ブラジル)
- 従業員 42,000人以上
-
戦略的目標
- アジャイル文化と大規模開発
- 自動化と効率化
-
アプリケーション種別
- 効率化