本田技研工業は、全社DXを支える業務アプリケーション開発基盤としてOutSystemsを活用
日本が直面する「2025年の崖」を見据え、ホンダは「レガシーシステムへの依存低減」と「業務効率の30%向上」という明確な目標を掲げ、全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しました。電通総研の支援のもと、OutSystemsを業務アプリケーション開発基盤の一つとして活用し、ホンダは研究開発からコーポレート部門に至る幅広い業務領域において、37種類のアプリケーションを3年半で導入しました。これにより、大幅な開発生産性の向上と業務工数の削減を実現しています。
ホンダは、OutSystemsのCoEを設置し、多種多様な業務アプリケーション開発を支援しています。さらに、OutSystemsのクラウドネイティブ機能を活用した、次世代の業務アプリケーション開発へと進化を進めています。
50%
360人月
13万時間

「2025年の崖」を飛び越える
日本の多くの歴史ある企業と同様に、車両および内燃機関の大手メーカーであるホンダも、重大な転換点に直面していました。
2018年、経済産業省は、老朽化したインフラと旧式のレガシーITシステムにより、年間最大12兆円、約750億米ドル相当の経済損失が生じる可能性があるとする報告書を公表しました。「2025年の崖」と呼ばれるこの問題は、日本企業のレガシーシステムへの依存と、国内の深刻な人材不足が組み合わさって生じるものです。
対応が急がれる中、ホンダは迅速な対策に着手しました。
慎重に検討した結果、ホンダはこの変革のパイロット対象として、経理部門の優先度が最も高いと判断しました。
DXパイロット: リアルタイム可視化を実現する新しい経理システム
今回の要件に完全に合致する市販パッケージがなかったため、独自にシステムを構築するアプローチを採用しました。
「私たちの業務は急速に変化します。自らソリューションを構築すれば、必要に応じて先回りして迅速に変更・改善できる俊敏性を得られます」
ホンダは、高速開発のフレームワーク、使いやすく直感的なIDE、充実したUI機能、日本における強力なパートナーエコシステムを評価し、OutSystemsを採用しました。
OutSystemsパートナーである電通総研の支援を受けて構築した新しい経理ソリューションは、複数の社内システムと連携し、経理チームが複数部門のデータを一元管理し、リアルタイムで可視化できるようにしました。
「このシステムをモダナイズしたことで、業務工数を削減し、意思決定のスピードと精度を高めることができました」
デジタルの民主化とAIを活用したCoE
このパイロットの成功により、ホンダはDXの取り組みを他領域へ拡大する自信を得ました。
開発リソースが限られ、案件のバックログが長期化する中、ホンダはOutSystemsの利用を拡大し、シャドーITによるセキュリティリスクを避けながら、IT部門と業務部門の双方がアプリケーションを構築できるようにするため、Center of Excellence(CoE)を設置しました。業務部門は小・中規模の業務アプリ開発に注力し、IT部門は準基幹システムやその周辺システムを開発します。
これらの基盤要素を一元管理することで、CoEはすべてのアプリがホンダのセキュリティおよびアーキテクチャ標準を満たすようにし、分散した開発チームが業務価値の創出に集中できるようにしています。このアプローチにより、ホンダは10〜20件のプロジェクトを同時並行で進めることができるようになりました。
最近、ホンダはCoEの受付プロセスにAIエージェントを組み込み、DXの取り組みをさらに発展させようとしています。
「CoEには多くの依頼が寄せられます。そこでOutSystems Agent Workbenchを使ってDX Plans Builderを構築し、プロジェクト提案やOutSystemsプラットフォームの利用方法に関する相談に効率よく対応できるよう取り組んでいます」

全社規模で開発の民主化を推進し、開発生産性の向上と業務工数の削減を実現
OutSystemsとCoE体制により、ホンダは限られたITリソースの中でも、常時10〜20件のプロジェクトを並行して進めながら、年間約10個のアプリケーションを提供しています。
提供したソリューションの一部は、研究開発、設計、品質、アフターサービス、コーポレート領域など、さまざまな業務分野を支援しています。
開発生産性を従来開発比で30〜50%向上させたことにより、ホンダは開発工数を累計360人月削減したと試算しています。業務面では、現場にすでに展開されている約37のOutSystemsアプリケーションにより、年間13万時間相当の工数削減効果が生まれています。
OutSystemsのCenter of Excellenceにより、ホンダはデジタルの民主化を進めました。業務部門が、ガバナンスの効いた一貫した方法で自らアプリケーションを構築できるようになっています。
常にイノベーションを重視するホンダは現在、OutSystemsのクラウドネイティブ機能を導入し、エージェント型AIを組み込んだ業務アプリケーションの構築を進めようとしています。
これらのクラウドネイティブ機能を活用することで、ホンダは「2025年の崖」への対応にとどまらず、業務プロセスのさらなる高度化とイノベーション創出に向けて、歩みを進めていきます。
本田技研工業株式会社の概要
- アジャイル文化と大規模開発
- 自動化と効率化
- レガシーモダナイゼーション
- 効率化
- 拡張性
OutSystemsのデモ
