

エネルギー企業EDPの共有サービス部門は、1年で顧客満足度を17%向上
EDP ValorがOutSystemsを使用して既存のチケットシステムを変革し、優れたオンラインカスタマーサービスエクスペリエンスを提供しながらリクエストやクレームを1つのシステムに一元化した方法をご確認ください。
SUEZは、レジリエンスが高く革新的なソリューションを駆使して、40か国の顧客に水処理・廃棄物処理サービスを提供しています。規制の多い業界で信頼を得るには、サプライチェーンを追跡可能にすることが不可欠です。SUEZはブロックチェーンへの既存投資を利用し、OutSystemsパートナーのDevoteamと協力して、汚泥有機物回収のバリューチェーン全体でトレーサビリティの信頼性を確保するデジタルソリューション、SludgeAdvancedの開発を加速させました。
SUEZは、160年以上にわたって生活の質の維持や向上に不可欠なサービスを提供し続けています。2021年には6,600万人に飲料水を、3,300万人以上に衛生サービスを提供しました。
環境問題が深刻化の一途をたどる今、あらゆる企業が環境への影響を低減する責任を負っています。水処理・廃棄物処理サービスの世界的事業者であるSUEZは、顧客による廃棄物リサイクルの推進、資源使用の削減、CO2排出の低減を支援することで、循環型経済への移行に欠かせない役割を果たしています。
「お客様向けのSaaSソリューションであるSludgeAdvancedは、循環型経済の実現に向けて汚泥のトレーサビリティを強化するためのものです。OutSystemsを導入したのは、リリースサイクルを短縮し、優れたデジタルエクスペリエンスを提供するとともに、将来的に多くのお客様に製品を提供するうえで必要な適応力を得るためです」
SUEZ Circular Solutionsはデジタル対応の事業提案を作成して、顧客に循環型経済への移行を加速するよう促しています。
「循環型経済の実現に向けた新しい事業提案の作成は、実験的なプロセスです」。SUEZ Circular SolutionsのCEOであるAntoine Le Feuvre氏はそう説明します。「そのため、ローコードアプリケーション開発を導入することにしました。新しいデジタルソリューションを迅速にコスト効率よくリリースし、お客様とともにテストできるようにする必要があります。また、より多くの組織にソリューションを展開する際には、改良や調整をすばやく行う必要もあります」
こうした要件に対応するためにSUEZが選んだ高性能ローコードプラットフォームが、OutSystemsでした。選択基準には、業界標準のアーキテクチャであることや、多数の顧客にサービスを提供するISVとしてマルチテナントソリューションを迅速にコスト効率よく拡張できることなどが含まれていました。
SludgeAdvancedは、SUEZ Circular SolutionsチームがOutSystemsユーザーとなったその年に完結させた3つの開発プロジェクトのうちの1つです。Le Feuvre氏直属のマーケットプレイス・トレーサビリティチームを率いるJulie Klein氏は次のように振り返っています。
「お客様から、5か月で開発してほしいという難易度の高い依頼を受けました。リリースの高速化が不可欠になったことから、OutSystemsがテクノロジーの有力候補となりました」
SUEZはすでに従来の開発手法を活用してSludgeAdvancedのバージョン1を開発していました。しかし、開発を加速して顧客の期待に応えること、そして将来の市場需要に対応することが必要だったため、OutSystemsで新たなスタートを切ることにしました。これにあたり、SUEZはOutSystemsのパートナーであるDevoteamを開発パートナーとして選びました。
「SludgeAdvancedのバージョン2の要件は、広範なものとなりました」とKlein氏は言います。「複数のお客様の要望を考慮してさらに多くの機能を追加し、バージョン1よりもはるかに成熟した製品を作成することにしていたからです。そのため、バージョン1とバージョン2の開発を単純に比較することはできません。それでも、開発期間を6か月から5か月に短縮することができました」
Webポータルとレポートプラットフォームを含む、このやや複雑なアプリケーションの開発に向けて、Devoteam側では開発者9人、テックリード、ビジネスアナリスト、プロジェクトディレクター各1人のプロジェクトチームが編成されました。SUEZのプロジェクトチームは、プロジェクトディレクターであるKlein氏と、プロダクトオーナー兼アシスタント1人がメンバーとして参加し、エンタープライズアーキテクト1人とLe Feuvre氏が監督を務めることになりました。
「開発にあたっては、ポルトガルにいるDevoteamのOutSystems開発者と連携できるよう、アジャイルな作業方法を取り入れる必要がありました」とKlein氏は説明します。「OutSystemsを使用すると、開発が高速化して定期的なフィードバックが必要になるため、開発者とビジネス部門のステークホルダとの関係が密接になることがわかりました。プロジェクト全体を通じて、Devoteamの開発者の姿勢と専門知識には目を見張るものがありました」
Devoteam delivers Innovative Technology Consulting for Business.
Learn more about DevoteamSUEZは、SludgeAdvancedアプリケーションをSaaSソリューションとして地方自治体や事業会社に提供しています。ユーザーには、地方自治体職員、農業従事者、廃水処理施設の担当者、研究所、配送運転手などが含まれます。このソリューションは、汚泥を有用な農業用肥料に変えるエンドツーエンドのプロセスを効率化することによって、廃棄物を環境にとってのメリットに変えます。
農業従事者が農地に使用する化学物質を減らすようになると、資源枯渇、コスト、汚染、エネルギー消費、CO2排出量が抑制されます。SludgeAdvancedは、このプロセスをあらゆるステークホルダーにとってわかりやすく透明性の高いものにすることで、こうした移行を促進します。
このアプリケーションは、回収、処理、販売、輸送、そして完成した肥料や堆肥製品の散布というバリューチェーンのあらゆる段階で、厳格なトレーサビリティコンプライアンス要件を満たしています。
SludgeAdvancedは、SUEZが以前に開発した循環型経済対応型のトレーサビリティプラットフォームであるCircularChainを使用した最初の製品です。ブロックチェーンで保護されているため、バリューチェーン全体で不変の証拠を残すことができます。これは、フランスの循環型経済の規制要件を満たすものです。
汚泥を利用した肥料を農地に散布できる期間は決まっていますが、このアプリケーションでは汚泥副産物の複雑な在庫管理要件にも対応しています。
汚泥を利用した農業用肥料を使用することで、フランスだけでも年間35,000トンの合成窒素の生産と30,000トンのリンの採掘が不要になりました。
SUEZはすでに他の製品2つの開発に着手しています。OutSystemsのスピードとアジリティを活かし、これからも従業員、ビジネスパートナー、顧客の役に立つデジタル製品で多様なイノベーションを実現していくことでしょう。